鮫島十内(読み)さめじま・とない

朝日日本歴史人物事典 「鮫島十内」の解説

鮫島十内

没年:明治36.11.2(1903)
生年嘉永5(1852)
明治期,天草富岡(熊本県)の漁師篝火で誘魚する大沖鰯施網(十内網)の創始者。十内網は八田網,張逆網とも呼ばれた。十内はさらに網船の堅牢化や改良を計り五島,平戸へも出漁。明治26(1893)年米国シカゴの世界博覧会に八田網模型を出品し受賞。先祖薩摩の出といわれる鮫島家は天草富岡町(苓北町)漁業開祖といわれ,18代の十内まで400年にわたり漁業に尽力した。<参考文献>浦田忠男『富岡漁業史』

(田島佳也)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鮫島十内」の解説

鮫島十内 さめしま-じゅうない

1852-1903 明治時代漁民
嘉永(かえい)5年5月生まれ。肥後(熊本県)天草郡富岡町の網元イワシなどを大量に捕獲する十内網(八田網ともいわれる)を考案。明治26年その模型をシカゴ万国博覧会に出品し優等賞となる。富岡漁業組合筆頭理事などをつとめた。明治36年11月22日死去。52歳。

鮫島十内 さめしま-とない

さめしま-じゅうない

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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