鱁鮧(読み)うるか

精選版 日本国語大辞典 「鱁鮧」の意味・読み・例文・類語

うるか【鱁鮧】

〘名〙
① 鮎のはらわた
※四条流庖丁書(1489)「このわた鮎のうるかはららごは、若其時の始物ならば少は上るべし」
塩漬にした鮎のはらわた。また、鮎の子を塩漬にした物を、子うるかという。《季・秋》
※山科家礼記‐応仁二年(1468)七月八日「あゆのうるかおけ一まいらせ候也」
[補注]「元和本下学集‐上」に「鮱鱗 ウルカ」とあり、節用集類は「鰭」に「ウルカ」と訓を付してあるので、魚の鰭(ひれ)をさすと思われるが、その実体は不詳。

なし‐もの【鱁鮧】

〘名〙 塩辛(しおから)。また、魚醤(うおびしお)肉醤(ししびしお)。なしお。
宣胤卿記‐永正一四年(1517)紙背(頼継書状)「重宝之なし物被下、過分之至、一段賞翫無比類候」

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デジタル大辞泉 「鱁鮧」の意味・読み・例文・類語

なし‐もの【鱁鮧】

塩辛しおから。また、魚醤うおひしお

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