鳥羽屋三右衛門(初代)(読み)とばや・さんえもん

朝日日本歴史人物事典 「鳥羽屋三右衛門(初代)」の解説

鳥羽屋三右衛門(初代)

没年:明和4.2.27(1767.3.26)
生年正徳2?(1712)
江戸中期,鳥羽屋一門の祖。初名文五郎,のちに東武線太夫と改めた。その師については,天下一平左衛門,4代目杵屋六左衛門,初代山崎源左衛門など諸説がある。また三右衛門自身の功についても,メリヤスや大薩摩に貢献したとか,豊後節を弾きはじめたとの説がある。三右衛門の影響か,鳥羽屋姓の三味線方は,一中節,常磐津・富本清元豊後系浄瑠璃,長唄など流派超越して活躍し,江戸の劇場音楽の世界においては特異な存在であった。三右衛門の名は3代まで続いたといわれるが,2代以降については未詳

(根岸正海)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鳥羽屋三右衛門(初代)」の解説

鳥羽屋三右衛門(初代) とばや-さんえもん

1712?-1767 江戸時代中期の長唄・浄瑠璃(じょうるり)三味線方。
正徳(しょうとく)2年?生まれ。鳥羽屋流の祖。師については,天下一平左衛門,4代杵屋(きねや)六左衛門,初代山崎源左衛門など諸説がある。「三鳥三畜(さんちょうさんちく)」といわれる6曲の秘曲を作曲したという。門人に初代鳥羽屋里長(りちょう)。明和4年2月27日死去。56歳?初名は文五郎,後名は東武線太夫。

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