鳴沢村(読み)なるさわむら

日本歴史地名大系 「鳴沢村」の解説

鳴沢村
なるさわむら

面積:八九・五六平方キロ(境界未定)

郡の西端に位置する。村域南東端は富士山の頂上部にかかり、精進しようじ口登山道が村域北西部から通じる。南東から南西にかけて富士山裾野原野で、原野の南東において富士吉田市、南は静岡県富士宮市、南西は青木あおきヶ原樹海とよばれる森林帯で西八代郡上九一色かみくいしき村に接する。北東は勝山かつやま村と河口湖かわぐちこ町、北東から北西にかけては足和田あしわだ(一三五五メートル)を境として足和田村。北部に大田和おおだわ・鳴沢の集落があり、集落の南を富士吉田市から富士宮市に達する国道一三九号が東西に通じる。南方に広がる富士山裾野原野は大部分が富士山からの溶岩に覆われる。後述する貞観六年(八六四)噴火で流出した溶岩は青木あおきはら丸尾(青木ヶ原樹海)とよばれ、富士山原始林として国の天然記念物に指定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鳴沢村」の意味・わかりやすい解説

鳴沢〔村〕
なるさわ

山梨県南部,富士山北斜面の溶岩地帯にある村。地名の由来は諸説があり,古くは富士山頂付近に池があり,その水が沢を流下する際,雷鳴のように大きな音がしたことにちなむとするなどといわれる。別荘地,ゴルフ場の造成夏季民宿など観光開発が行われている。特別天然記念物に鳴沢溶岩樹型が,天然記念物に富士山原始林,鳴沢氷穴大室洞穴,神座風穴付蒲鉾穴および眼鏡穴が指定されている。富士箱根伊豆国立公園に属する。富士スバルライン,国道 139号線が通る。面積 89.58km2(境界未定)。人口 2824(2020)。

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