鴇・朱鷺・桃花鳥(読み)とき

精選版 日本国語大辞典 「鴇・朱鷺・桃花鳥」の意味・読み・例文・類語

とき【鴇・朱鷺・桃花鳥】

〘名〙
トキ科の鳥。全長七〇~八〇センチメートル。シラサギに似ているが、嘴が太い円筒状で下方に曲がる。羽毛は白く、翼と尾羽鴇色(淡紅色)を帯び、顔は皮膚が裸出して赤色を呈する。嘴は黒く、あしは赤い。水田湿原などで小動物を捕食する。かつては国内各地で見られたが、美しい羽のため捕獲され激減した。佐渡に生き残っていた五羽が人工繁殖のため昭和五六年(一九八一)に捕獲され、野生個体はいなくなった。一時、飼育下で生き残っていた雌一羽のみになったが、平成一一年(一九九九)中国から雌雄二羽を贈呈されひなが誕生した。特別天然記念物および国際保護鳥。とう。《季・秋》 〔撮壌集(1454)〕
② 「ときいろ(鴇色)」の略。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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