鶍継(読み)いすかつぎ

精選版 日本国語大辞典 「鶍継」の意味・読み・例文・類語

いすか‐つぎ【鶍継】

〘名〙 天井の棹縁(さおぶち)三味線の棹の継ぎなど、三方が見える材に用いる継ぎ手。一半はその下端から斜めに、他の一半はその上端から下に向かって斜めに、鶍のくちばしのようにくい違わせた形になっている継ぎ方。重量のかかるのを防ぐため、杭頭にも用いる。〔日本建築辞彙(1906)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鶍継の言及

【継手】より

… 日本の木造建築で用いられる伝統的な切組み継ぎはその効用によって,(1)単に長さを増すだけのもの,(2)捩れ(ねじれ)の力に耐えるもの,(3)引張りの力に耐えるもの,(4)引張りと捩れの力に耐えるものに分類される。(1)には突付(つきつけ),段継(だんつぎ),殺継(そぎつぎ),(2)には目違継(めちがいつぎ),貝の口継,(3)には蟻継,鎌継,竿継(竿車知継(さおしやちつぎ)),千切継(ちぎりつぎ),(4)には追掛大栓継(おつかけだいせんつぎ),金輪継(かなわつぎ),鶍継(いすかつぎ)などがある(図)。段継や殺継は根太(ねだ)や垂木など,貝の口継は塔の心柱に用いられる。…

※「鶍継」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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