精選版 日本国語大辞典 「鶴の毛衣」の意味・読み・例文・類語
つる【鶴】 の 毛衣(けごろも)
① 鶴が着ている毛衣。鶴の羽毛を衣にたとえていう。
※一条摂政集(961‐992頃)「色変へぬつるのけごろもとしふともしのぶる袖をかたみとや見む」
※元輔集(990頃)「ちよを経むかたみとも見よしのびつつひとりすだてむつるのけころも」
※狭衣物語(1069‐77頃か)四「人知れぬ入江の沢にしる人もなくなくきするつるのけころも」
④ (①から転じて) 白い着物の形容。
※弁内侍(1278頃)建長二年一〇月一三日「太政大臣殿のうら表白き御下襲、ことにいみじくおぼえて、弁内侍、白妙のつるの毛衣なにとして染めぬをそむる色といふらん」
⑤ 鶴の羽毛で綴ったという隠者の衣服。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二三「時行医者鶴の毛衣脱(ぬき)替て をれか請あふ千代のゆく末」
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