鶺鴒(読み)セキレイ

デジタル大辞泉 「鶺鴒」の意味・読み・例文・類語

せき‐れい【××鴒】

スズメセキレイ科の鳥のうちキセキレイセグロセキレイハクセキレイなどの総称水辺でみられ、スズメより大形。尾が長く上下に振る習性がある。いしたたき。にわたたき。とつぎおしえどり。こいおしえどり。 秋》「―のなぶり出しけり山の雨/一茶

まな‐ばしら【鶺鴒】

セキレイ古名
「ももしき大宮人はうづらとり領巾ひれ取り掛けて―尾行き合へ」〈・下・歌謡

つつ【鶺鴒】

鳥の名。セキレイの古名というが未詳
あめ、―、千鳥ちどり、ましとと」〈・中・歌謡〉

にわ‐くなぶり〔には‐〕【鶺鴒】

セキレイの古名。〈和名抄

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鶺鴒」の意味・読み・例文・類語

せき‐れい【鶺鴒】

〘名〙
① セキレイ科に属する鳥の総称。日本ではふつうキセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイの三種をさす。全長二〇センチメートル前後で、大きさはスズメよりやや大きく、尾が長い。体は黒白、または黄と黒に染め分けられ美しい。尾羽を上下に振りながら歩く習性があるが、イワミセキレイだけは横に振る。日本には前記三種のほかイワミセキレイなどがまれにみられる。山地の川・海岸・水田などの水辺にすみ、昆虫などを捕食。神話で、イザナギ、イザナミがこの鳥の動作を見て男女交合を知ったとされるところから、「とつぎおしえどり」とも呼ばれた。いしたたき。いしなぎ。いもせどり。かわらすずめ。みちおしえどり。《季・秋》
※古今著聞集(1254)八「鵲飛び来て、その首尾をうごかすを見て」 〔詩経‐小雅・小宛〕
小男(こおとこ)をあざけっていう語。
随筆・嬉遊笑覧(1830)一二「人を鳥獣にたとふること、籠耳草子に、唆(そそかしき)人を鷦鷯、小男を鶺鴒」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「鶺鴒」の解説

鶺鴒 (セキレイ)

動物。セキレイ科に属する鳥の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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