鷲宮催馬楽神楽(読み)わしのみやさいばらかぐら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鷲宮催馬楽神楽」の意味・わかりやすい解説

鷲宮催馬楽神楽
わしのみやさいばらかぐら

埼玉県久喜(くき)市鷲宮(わしのみや)の鷲宮神社に伝わる一社相伝の神楽。正しくは「土師(はじ)一流催馬楽神楽」といい、関東の江戸神楽の源流とされる。起源は不明だが、江戸中期の1708年(宝永5)に12座神楽執行の記録がある。鷲宮独特の神楽歌や平安時代に流行した催馬楽を歌うのが特色で、江戸神楽のような演劇的な構成はなく、舞を中心とする。曲目は神事舞的な素面の舞三曲と、舞を本体とする仮面の舞九曲の12曲あり、ほかに「天津国津狐(あまつくにつきつね)の舞(山の神の舞、天狐(てんこ)の舞)」がある。4月10日の春季祭と10月10日の秋季祭には12座の神楽全曲が境内神楽殿で舞われる。国指定重要無形民俗文化財

[渡辺伸夫]

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デジタル大辞泉プラス 「鷲宮催馬楽神楽」の解説

鷲宮催馬楽神楽

埼玉県久喜市に伝わる民俗芸能。鷲宮神社の祭礼で演じられる神楽で、「土師(はじ)一流催馬楽(さいばら)神楽」ともいう。1976年、国の重要無形民俗文化財に指定。

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