鷲尾隆聚(読み)わしのお・たかつむ

朝日日本歴史人物事典 「鷲尾隆聚」の解説

鷲尾隆聚

没年:明治45.3.4(1912)
生年:天保13.12.25(1843.1.25)
幕末明治期の公家,華族。父は鷲尾隆賢,母は高倉永雅の娘。慶応3(1867)年4月,英国公使の伏見通過を弾劾して親幕派廷臣の罷免を求め,幕府の反発を受けて差控となる。王政復古の政変前日赦免され,朝命を奉じて高野山挙兵,鳥羽・伏見の戦が始まり大坂に進軍。明治1(1868)年1月参与,奥州鎮定に当たっては奥羽追討総督,東征大総督府参謀として会津を征し,さらに奥羽追討白河口総督に任命される。のち陸軍少将となり,五条県知事,元老院議官などを歴任。同10年3月五条為栄らと報国社を結成,西郷隆盛と面会して西南戦争を終わらせようと画策し拘引される。17年伯爵

(保延有美)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鷲尾隆聚」の解説

鷲尾隆聚 わしのお-たかつむ

1843*-1912 幕末-明治時代の公家,華族。
天保(てんぽう)13年12月25日生まれ。鷲尾隆賢(たかます)の次男。慶応3年高野山で倒幕の兵をあげ,4年錦旗(きんき)をさずけられた。戊辰(ぼしん)戦争では東征大総督府参謀,奥羽追討白河口総督として東北各地を転戦。明治2年陸軍少将。のち五条県知事,愛知県令,元老院議官などをつとめる。伯爵。明治45年3月4日死去。71歳。名は「たかあつ」ともよむ。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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