黄道吉日(読み)こうどうきちにち

精選版 日本国語大辞典 「黄道吉日」の意味・読み・例文・類語

こうどう‐きちにち クヮウダウ‥【黄道吉日】

〘名〙 何事を行なうにもよく、あらゆる凶悪もこれを避けるという日。本来陰陽道で、青龍明堂金匱(きんき)天徳玉堂司命の星にあたる日のことであったが、現在では一般によい日柄をいう。
読本椿説弓張月(1807‐11)後「黄道吉日(クヮウドウキチニチ)をえらみ、今茲(ことし)正月廿二日に元服さして」

おうどう‐きちにち ワウダウ‥【黄道吉日】

面白半分(1917)〈宮武外骨〉予の母は替玉なり「いよいよ幾久敷(いくひさしく)結納も済んで、黄道吉日(ワウダウキチニチ)といへる輿入の日となった」

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デジタル大辞泉 「黄道吉日」の意味・読み・例文・類語

こうどう‐きちにち〔クワウダウ‐〕【黄道吉日】

陰陽道おんようどうで、何をするにも吉とされる日。おうどうきちにち。

おうどう‐きちにち〔ワウダウ‐〕【黄道吉日】

こうどうきちにち(黄道吉日)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄道吉日」の意味・わかりやすい解説

黄道吉日
こうどうきちじつ

陰陽(おんみょう)道でいう何事をなすにもよい日をいう。黄道というのは、地球を中心にして太陽の見かけの運行が描く大円をいい赤道に対して約23度26分の傾斜をなしている。春分起点としてこの黄道を12等分して12宮に分かち、それに易占による五行、九星を配置して吉日を考えた。青竜、明堂、金匱(きんき)、天徳、王堂、司命にあたる日を黄道六辰(ろくしん)といって吉日とした。今日婚礼に黄道吉日を選んでという挨拶(あいさつ)をするのは、これとは違っておおむね大安の日を称している。

[大藤時彦]

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四字熟語を知る辞典 「黄道吉日」の解説

黄道吉日

おんみょうどうで何をするにも吉であるとされている日。転じて一般に、よい日柄をいう。

[使用例] お鉄はただわくわくしている中に、はや黄道吉日も今日となる[尾崎紅葉*二人女房|1891~92]

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