黒あざ病(読み)くろあざびょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒あざ病」の意味・わかりやすい解説

黒あざ病
くろあざびょう / 黒痣病

ジャガイモおよびサツマイモの病気。ジャガイモ黒あざ病はタナテフォルス・ククメリスThanatephorus cucumerisという糸状菌の寄生によっておこり、茎の地際(じぎわ)の部分に黒褐色の病斑(びょうはん)ができ生育が悪くなる。また塊茎(いも)には黒褐色の菌核ができてあざ状になり、商品価値が落ちる。なお、この病原菌は多くの作物を侵すが、ほかの作物では葉腐(はぐされ)病、くもの巣病などとよばれることが多い。サツマイモ黒あざ病は、塊根に黒いあざ状の病斑ができる。病原菌はモニロケーテス・インフスカンスMonilochaetes infuscansという糸状菌で、サツマイモだけを侵す。

[梶原敏宏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android