黒ビール(読み)クロビール

デジタル大辞泉 「黒ビール」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ビール【黒ビール】

焦がした麦芽で醸造した黒茶色ビール 夏》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「黒ビール」の意味・わかりやすい解説

黒ビール【くろビール】

日本では一般に下面発酵ビールのうち濃色ビールに属するものをいう。麦芽の焙燥(ばいそう)のとき強熱し,麦芽中の糖分カラメル化し,これによってビールの色を濃くしたもので,ホップ使用量が少なく,味はやわらかく,苦味が少ない。英国ポータースタウトのような上面発酵濃色ビールは,ホップ使用量が多く苦味,こくが強く,特有の香気がある。
→関連項目ビール

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「黒ビール」の意味・わかりやすい解説

黒ビール
くろびーる

ビールの原料である麦芽を焦がして醸造した濃色のビール。発芽した緑麦芽を焙燥(ばいそう)室に入れ、加熱空気を送って乾燥させ、しだいに温度を上げ、最終温度を120℃くらい(一般のビール麦では85℃くらい)までにして焦がす。黒ビール特有の色と香りはここに由来する。ドイツミュンヘンビールは黒ビールの代表で、味が穏やかで、甘く、麦芽の香味が強く、弱ホップ性、アルコール分5%。イギリスのスタウトは麦汁濃度が高く、アルコール分も8%と高い。強ホップ性で苦味が強い。

[秋山裕一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黒ビール」の意味・わかりやすい解説

黒ビール
くろビール
black beer

ビール製造工程で麦芽を強熱焙煎する方法で造られるビール。一般に黒あるいは濃褐色と色が濃く,口あたりが柔らかく,芳醇な甘味がある。ホップの使用量によって香気,苦味,こくなどの点で差異が生じるように,各国,各メーカーの製造過程の相違によってアルコール濃度,味,色などそれぞれ特色がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

飲み物がわかる辞典 「黒ビール」の解説

くろビール【黒ビール】


少量の濃色麦芽を、ビールの原料に一般的に用いる淡色麦芽とともに用いて醸造した黒褐色のビール。麦の香りとこくが強いものが多い。

出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報

栄養・生化学辞典 「黒ビール」の解説

黒ビール

 麦芽の乾燥時に高温にして焦がして製造するため,黒色を呈する.独特の香りと濃い味が特色.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android