朝日日本歴史人物事典 「黒沢琴古(2代)」の解説
黒沢琴古(2代)
生年:延享4(1747)
江戸中・後期の琴古流尺八奏者。本名幸右衛門,のち幸八と改名。初代琴古の子。尺八に堪能で父のあとを継ぎ,2代目となる。父と同じく普化宗両本寺(一月寺,鈴法寺)の 吹合(尺八指南役)を務め,また京橋柳町など江戸市中にも教授所3カ所を設けて,尺八の一般への普及にも一役を買った。2代目琴古の活躍で,初代が築いた流の基礎はより確実なものとなり,「琴古流」の名称もこのころから用いられ始めたものと思われる。<参考文献>栗原広太『尺八史考』(復刻,1975)
(瀬山徹)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報