黒田正郡(読み)くろだ・まさくに

朝日日本歴史人物事典 「黒田正郡」の解説

黒田正郡

没年:大正9.9.16(1920)
生年天保12(1841)
幕末明治期の剣術家。富山藩士。通称寛。竜心斎と号す。家伝の民弥流居合術,駒川改心流剣術,四心多久間四代見日流柔術,椿木小天狗流棒術などを父の黒田正好に学び,宗家を受け継ぐ。富山の地にあったため,その武名が広く知られることはなかったが,若いころ東京で榊原鍵吉に手合わせを望み,鍵吉が立ち合わなかったほどに技量は卓越していた。長男正義,次男泰治は共に武術にすぐれ,昭和の剣聖といわれた中山博道(1872~1958)も泰治の居合を鑽仰したとされる。<参考文献>黒田鉄山『剣術精義』

(甲野善紀)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「黒田正郡」の解説

黒田正郡 くろだ-まさくに

1841-1920 幕末-明治時代の剣術家。
天保(てんぽう)12年生まれ。越中富山藩士。父の正好(まさよし)に駒川改心流剣術,民弥流(たみやりゅう)居合術などをまなぶ。わかいころの正郡は,榊原鍵吉も試合をさけるほどつよかったという。大正9年9月16日死去。80歳。通称は寛。号は竜心斎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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