黒鯛(読み)くろだい

精選版 日本国語大辞典 「黒鯛」の意味・読み・例文・類語

くろ‐だい ‥だひ【黒鯛】

〘名〙 タイ科の海産魚。全長約五〇センチメートルに達する。体はタイ形。全体に暗灰色で腹方は淡い幼魚は全て雄であるが、体長一五~二五センチメートルのものは雌雄同体となり、その後雄または雌に分化する。北海道南部以南の暖海分布。内湾の浅い泥底や砂泥底域にすむが、磯などにも出現する。また海水域から淡水域に侵入することもある。視覚がよく発達し、警戒心が強い。雑食性で、甲殻類、貝類、クモヒトデ類海藻類などを食べる。時に残飯なども食べるので、ムギ、スイカトウモロコシを用いた釣法も行なわれている。釣り魚として喜ばれる。夏に美味。ちぬ。ちぬだい。かいず。けいず。《季・夏》 〔十巻本和名抄(934頃)〕

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デジタル大辞泉 「黒鯛」の意味・読み・例文・類語

くろ‐だい〔‐だひ〕【黒×鯛】

タイ科の海水魚。全長約40センチ。形はマダイに似る。体色は暗灰色で、幼魚には7本の暗色横帯がある。性転換をし、全長約20センチまでは雄で、成長するにつれて雌になる。ほぼ日本各地の沿岸に分布。幼魚を「ちんちん」「かいず」ともいう。ちぬ。ちぬだい。 夏》
[類語]真鯛桜鯛血鯛黄鯛甘鯛石鯛寒鯛瘤鯛こぶだい青鯛糸縒鯛いとよりだい疣鯛いぼだい目鯛金目鯛

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動植物名よみかた辞典 普及版 「黒鯛」の解説

黒鯛 (クロダイ)

学名Acanthopagrus schlegeli
動物。タイ科の海水魚

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