黒鼠(読み)くろねずみ

精選版 日本国語大辞典 「黒鼠」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ねずみ【黒鼠】

〘名〙
① 毛の色が黒いねずみドブネズミクマネズミなど。
御伽草子隠れ里(室町時代物語集所収)(江戸初)「しろねずみ、くろねすみ、のねずみ、山ねずみ、廿日ねずみをさきとして、我も我もと出たちたり」
主家金品をかすめ取る奉公人。盗み食いをする者、または主家に害を与える者。⇔白鼠(しろねずみ)
浄瑠璃・忠義墳盟約大石(1797)七「其白鼠も旦州の黒鼠には困った物ぢゃて」
黒みがかったねずみ色。チャコールグレー。
飢餓海峡(1963)〈水上勉〉六「未明の海は黒鼠いろの波がうねっていた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「黒鼠」の意味・読み・例文・類語

くろ‐ねずみ【黒×鼠】

黒い毛色の鼠。
黒みがかったねずみ色。
主家の金品をごまかしたり、主家に害を与えたりする雇い人。⇔白鼠しろねずみ

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