鼻白(読み)ハナジロ

デジタル大辞泉 「鼻白」の意味・読み・例文・類語

はな‐じろ【鼻白】

[名]
魚・鳥・獣などで、鼻の先が白いこと。また、そのもの。
ブリ幼魚
[形動ナリ]鼻白むさま。気後れするさま。
滝口小股をかいて、―に押しすゑたり」〈曽我・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鼻白」の意味・読み・例文・類語

はな‐じろ・む【鼻白】

[1] 〘自マ五(四)〙
① 気おくれした顔をする。また、気まりわるそうなためらった様子をする。
源氏(1001‐14頃)花宴「さての人々は、皆臆しがちにはなじろめる多かり
② 興ざめがする。不愉快な気持になる。
※頸縊り上人(1922)〈菊池寛〉「上人も、鼻じろみておはしたが、そのまま席を立って、帰らうとした」
[2] 〘自マ下二〙 (一)に同じ。
※おもひのままの日記(14C中)「さいがくはかばかしからぬ輩は、はなしろめておこがましき事多かり」

はな‐じろ【鼻白】

〘名〙
① 魚、鳥、獣などで鼻端の白いこと。また、そのもの。
② ブリの幼魚。特に二歳ごろの幼魚をいう。
③ 鼻と鼻とを突き合わせること。出合いがしら。一説に、鼻白むこと。突然のことに気おくれすること。
曾我物語(南北朝頃)一「滝口が小股をかいて、はなじろにおしすゑたり」

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