隆起サンゴ礁(読み)りゅうきさんごしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「隆起サンゴ礁」の意味・わかりやすい解説

隆起サンゴ礁
りゅうきさんごしょう

サンゴ礁地域の地盤が上昇することによって、サンゴ礁が現海面より上にみられる場合、隆起サンゴ礁または離水礁島などという。新生代更新世に隆起した古い形成のものや、完新世に隆起した新しい隆起サンゴ礁もある。太平洋のサンゴ礁では、過去6000年から1000年くらいの間に隆起した海抜3メートル、2メートル、0.5メートルの隆起サンゴ礁が存在することが判明している。隆起サンゴ礁には、ヤシその他暖帯林集落が発達する。

[豊島吉則]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の隆起サンゴ礁の言及

【オセアニア】より

…これに対して,大陸から遠くへだたったミクロネシアの大部分と,ニュージーランドを除くポリネシアの島々は洋島である。洋島は火山島,環礁および隆起サンゴ礁に分けられる。 火山島は深海底から溶岩として押し出された玄武岩質の島である。…

【サンゴ礁(珊瑚礁)】より

…少なくとも第四紀の中期以降,海水準と海水温はほぼ規則的に似たような規模で少なくとも十数回は昇降を繰り返してきた。もしこの間に地盤の上昇が持続すれば隆起裾礁や隆起堡礁など,いわゆる隆起サンゴ礁となる。一方サンゴ礁からなる海洋島は海洋プレートといっしょに水平方向に地理的位置を変えつつ,垂直的にはゆっくりと沈降してきた。…

※「隆起サンゴ礁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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