《アナトール》(読み)あなとーる

世界大百科事典(旧版)内の《アナトール》の言及

【シュニッツラー】より

…催眠術と深層心理学に関心をもち,これが作家としての方法に影響を及ぼした。戯曲では,七つの一幕物からなる《アナトール》(1893)が,小人数の会話に人物の揺れ動く内面を優雅で淡い憂鬱なタッチで描き,世紀末ウィーンの雰囲気をアイロニカルに映し出した。続いて《恋愛三昧》(1895)のはかない恋,《緑のおうむ》(1899)の仮象と現実の交錯する奇怪な世界,そして10人の人物が2人ずつ登場し,生の倦怠を表現しつつ各場面をつなぐ《輪舞》(1900)と,微妙な陰影に富む作品が生まれた。…

※「《アナトール》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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