《イギリスにおける労働者階級の状態》(読み)いぎりすにおけるろうどうしゃかいきゅうのじょうたい

世界大百科事典(旧版)内の《イギリスにおける労働者階級の状態》の言及

【エンゲルス】より

…こうして得た立脚点から古典派経済学の批判的総括を試みたのが《国民経済学批判大綱》(1844)であって,A.ルーゲとマルクスの編集する《独仏年誌》に発表され,マルクスに大きな衝撃と指針を与え,以後生涯におよぶ両人の協力関係の出発点となった。帰国後に執筆した《イギリスにおける労働者階級の状態》(1845)とともにイギリス滞在の貴重な成果である。帰国後パリとブリュッセルを根拠地とし,草稿《ドイツ・イデオロギー》(1845‐46)の主要部分を書いて唯物史観の確立を主導した後,共産主義者同盟の創立に中心的な役割を果たし,1848年革命を迎える。…

【都市問題】より

…とくにE.ハワード田園都市構想(1902)は,労働者を健康な郊外で美しい花園(住宅)を所有させながら,そこにある工場で働かせるものとして,後世の大都市における衛星都市建設案に影響が大きい。 以上の流れに対し,産業革命,資本主義の展開,都市への富の集中とともに他方の極に不可避的に増大する貧困,労働者生活の崩壊に都市問題の本質をみたのがF.エンゲルスの《イギリスにおける労働者階級の状態》(1845)である。ここで彼は,社会制度そのものが都市労働者の貧困を増大させるのみでなく,その家族生活を破壊し,アルコール中毒や道徳的退廃と絶望を広げるとし,それを当時のイギリスの大都市の現状につき詳しく紹介する。…

※「《イギリスにおける労働者階級の状態》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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