《ファエドラ》(読み)ふぁえどら

世界大百科事典(旧版)内の《ファエドラ》の言及

【フェードル】より

…初演ならびに初版のタイトルは《フェードルとイポリット》。典拠はエウリピデスの《(冠をもつ)ヒッポリュトス》とセネカの《ファエドラ》。アテナイ王テゼ(テセウス)の若い妻フェードル(ファイドラ)が,恋の女神ベニュス(アフロディテ)の呪いによって義理の息子イポリット(ヒッポリュトス)に対して抱く近親相姦の恋と,そのイポリットが,かつて王に反乱を企てたパラス一族の生き残りの姫アリシーに対して,父の禁制にもかかわらず抱いてしまう恋という,宿命的な二つの〈禁じられた恋〉の破滅的情念を描く。…

【ローマ演劇】より

…ローマの悲劇でわれわれが今日読むことができるのは,ネロ帝治政下のセネカの作品だけである。彼の残した9編の悲劇はすべて〈クレピダタ劇〉で,《アガメムノンAgamemnon》《ファエドラPhaedra》《メデアMedea》などが有名である。現存する唯一の〈プラエテクスタ劇〉である《オクタウィアOctavia》はセネカ作と伝えられるが,偽作であることがほぼ確実な作品である。…

※「《ファエドラ》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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