《フェビアン社会主義論文集》(読み)ふぇびあんしゃかいしゅぎろんぶんしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《フェビアン社会主義論文集》の言及

【フェビアン協会】より

…協会が採択した《フェビアンの基礎》(1887)は,土地と産業資本の個人的・階級的所有から社会的所有への移行を目標に掲げ,社会主義的世論の普及によってこれを達成するものとした。ショーが編集した《フェビアン社会主義論文集》(1889)は,J.S.ミルやH.ジョージの,社会進歩の結果得られる不労所得としての地代(レント)概念を拡大して資本の利潤に適用し,〈経済レント〉論を展開して,生産手段の社会化によるレントの社会化を提唱した。マルクスの剰余価値概念をレントで置き換えたように,階級史観に代わって社会進化論をとり,民主的,漸進的,平和的な社会の有機的変化を強調し,個人でなく集団を自然淘汰の基礎とみなし,共通の善のための自覚的調整・適応を説いた。…

※「《フェビアン社会主義論文集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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