《ポートノイの不満》(読み)ぽーとのいのふまん

世界大百科事典(旧版)内の《ポートノイの不満》の言及

【ロス】より

…大学講師のかたわら発表した作品を集めた処女作品集で,ユダヤ人の文化的,宗教的,また世代間の摩擦・緊張を扱った《さようなら,コロンバス》(1959)により全米図書賞を得て新進作家となる。その後,ユダヤ人と非ユダヤ女との結婚生活の軋轢(あつれき),崩壊を扱った《自由を求めて》(1962),男を破滅させ,自分も破滅する《ルーシーの悲しみ》(1967),厳格で愛情の権化のようなユダヤ的母親の影響から自立しようとしてできない男の悲喜劇《ポートノイの不満》(1969),野球に託してアメリカ文化を痛烈に風刺した《すばらしいアメリカ野球》(1973),自伝的色彩の濃い,自立したおとなとして女を愛することのできない男の悲劇を描いた《男としてのわが人生》(1974)などを発表。鋭敏な心理描写と痛烈な風刺精神と粘り強い文体で,現代アメリカを代表する作家の一人である。…

※「《ポートノイの不満》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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