《ロシアの内情》(読み)ろしあのないじょう

世界大百科事典(旧版)内の《ロシアの内情》の言及

【アクサーコフ兄弟】より

…兄コンスタンティンKonstantin Sergeevich Aksakov(1817‐60)はスラブ派の思想家,文学者で,〈権力はツァーリに,言論は民衆(ナロード)に〉をモットーとして,両者の相互不可侵の共存関係を理想化した。アレクサンドル2世への上奏文《ロシアの内情》(1855)の中で彼は,政治権力を必要悪とする立場から,専制的国家体制の存続を認める一方,民衆(=農民)の自律的な共同体原理にもとづく国の有機的統一体(ゼムリャー)の回復を訴え,また,権力と民衆との共存を保障するためツァーリの諮問機関として全国議会(ゼムスキー・ソボル)の設置を提案し,その前提として民衆に言論の自由を与えるよう求めた。権力を悪とする彼の思想は無政府主義者バクーニンにも影響を与えた。…

※「《ロシアの内情》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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