《世継物語》(読み)よつぎものがたり

世界大百科事典(旧版)内の《世継物語》の言及

【栄華物語(栄花物語)】より

…40巻(異本30巻)。藤原道長の栄華を主としているところから書名がつけられ,また世代継承の物語でもあるから,《大鏡》とともに別名を《世継》または《世継物語》ともいう。《源氏物語》にならい毎巻巻名がつけられており,巻三十〈鶴の林〉までを正編,巻三十一〈殿上の花見〉以下10巻を続編とし,続編は正編の作者とは別人によって書き継がれていったものと考えられる。…

【大鏡】より

…《今鏡》《水鏡》《増鏡》など,みなそうなっている。この作品が別に《世継》《世継物語》《世継の翁が物語》と呼ばれたのも,このこととかかわっている。研究者は,これまで紀伝体で書かれているといってきたが,これは,はじめに文徳以降の歴代の天皇のことが,本紀風に代ごとに簡略に語られ,次に左大臣冬嗣・太政大臣良房から太政大臣道長までの一の人を,列伝風に語っているためで,作者の主眼はこの摂関列伝にある。…

※「《世継物語》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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