《京鹿子娘道成寺》(読み)きょうがのこむすめどうじょうじ

世界大百科事典(旧版)内の《京鹿子娘道成寺》の言及

【鐘が岬】より

…(1)地歌の曲名。初世中村富十郎は1753年(宝暦3)に江戸中村座で《京鹿子娘道成寺》(《娘道成寺》)を演じて大当りをとり,大坂へ帰って59年角(かど)の芝居で《九州釣鐘岬(かねがみさき)》の大切(おおぎり)に《江戸鹿子娘道成寺》として再演したが,このときの舞踊の地が地歌にそのまま残りこの曲名がついた。深草検校が箏の手をつけたといわれる。…

【鐘ノ段】より

…この部分を独立させて,仕舞(しまい)または独吟一調として演じることも多い。長唄《京鹿子娘道成寺》などに詞章が引用される。【横道 万里雄】。…

【道成寺物】より

…菊之丞はこの曲を再度改訂し,44年(延享1)3月中村座で《百千鳥(ももちどり)娘道成寺》と題し,傾城を娘に直して上演。これらを集大成し,道成寺物の決定版となったのが,53年(宝暦3)3月中村座で初世中村富十郎が演じた《京鹿子娘道成寺》(《娘道成寺》)で,以後,他の系統と合したものや,《奴道成寺》ほかの変型物を生んだ。幕末の《紀州道成寺》は素(す)の長唄として作曲されたものであるが,能に近い振りがつけられている。…

【娘道成寺】より

…長唄。本名題《京鹿子娘道成寺(きようがのこむすめどうじようじ)》。作詞藤本斗文。…

【六合新三郎(六郷新三郎)】より

…狐の変化(へんげ)などに使われる来序(らいじよ),あるいは深山,海浜の場面に打たれる〈谺(こだま)〉の手法は彼の作といわれる。また,《京鹿子娘道成寺》の〈まり歌〉〈山づくし〉の小鼓も彼の作調といわれる。劇場隠退後に六合新三郎と改めたらしい。…

※「《京鹿子娘道成寺》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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