《入木抄》(読み)じゅぼくしょう

世界大百科事典(旧版)内の《入木抄》の言及

【入木道】より

…そして中世以降,とりわけ近世に至り書において〈道〉という観念が生じてからは〈入木道〉と称し,例えば弘法大師を〈本朝入木道の祖〉というように,書道の代名詞として用いられた。中国に比べると日本には書法,書論の著作がごくわずかしかないが,最も内容が充実していると評価されるものに,尊円親王の《入木抄》がある。彼の書風は青蓮院流,御家流として中近世の書の主流をなし,各階級で用いられ,《入木抄》は日本の書にかかわる彼の理想を列記した貴重な著述である。…

【尊円親王】より

…その書風は上代様の美しさに,手本や公文書にふさわしい力強さと豊肥さを加え,わかりやすく丁寧に書くところに特色がある。また後光厳院学書のために《入木抄(じゆぼくしよう)》を著して献呈した。御物《結夏衆名単(けちげしゆうめいたん)》はその代表作。…

※「《入木抄》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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