《国家改造案原理大綱》(読み)こっかかいぞうあんげんりたいこう

世界大百科事典(旧版)内の《国家改造案原理大綱》の言及

【北一輝】より

…黒竜会に参加し,辛亥革命が起こると中国に渡り,宋教仁らを支援した。13年退去命令により帰国,《支那革命外史》を著し,16年ふたたび中国に渡ったが,五・四運動に直面して,19年上海で《国家改造案原理大綱》を執筆した。これは,天皇大権の発動によりクーデタをおこない,一連の国家改造を実施し,海外膨張を達成しようという構想を述べたもので,のち《日本改造法案大綱》(1923)と改題され,国家主義運動の教典となった。…

【日本改造法案大綱】より

北一輝の著作。北が1919年(大正8)8月に上海において書きあげ謄写版で印刷して配布した〈《国家改造案原理大綱》〉が内務省により発売頒布を禁止され,23年に改造社より〈《日本改造法案大綱》〉の題名で削除と伏字だらけで刊行され,26年に西田税の手により再刊され,28年(昭和3)には同じく西田の手で削除と伏字を復活させた版が刊行された。改革された在郷軍人会を実行主体とし,天皇大権を発動してクーデタを行うというこの〈改造法案〉は,西田税を媒介にして主として陸軍青年将校の支持を得て,二・二六事件を招来したことは有名である。…

※「《国家改造案原理大綱》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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