世界大百科事典(旧版)内の《夢》(ケベード)の言及
【ケベード】より
…《ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯》にはじまる〈悪者小説〉(ピカレスク)の頂点ともいうべき《かたり師,ドン・パブロスの生涯Historia de la vida del Buscón,llamado Don Pablos》(1626)にその特徴が如実に見られるのであるが,ここでは登場人物の醜さが,ブラックユーモアをまじえてあばかれている。そして風刺の精神は《夢》(1627)において極まる。この作品は〈最後の審判の夢〉〈死の夢〉〈地獄の夢〉などの5部からなり,これらの〈夢〉において,社会のもろもろの悪弊が俎上にのせられるのである。…
※「《夢》(ケベード)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」