《大疑録》(読み)だいぎろく

世界大百科事典(旧版)内の《大疑録》の言及

【貝原益軒】より

…壮年期に黒田藩に再就職し,京都に数年間藩費留学して松永尺五,木下順庵らの包容力に富んだ学風の朱子学者や,中村惕斎,向井元升らの博物学者と交際し,また元禄直前の商業貨幣経済の進展を背景として上方(京坂地方)を中心に起こりつつある経験・実証主義思潮を体認し,後年それをあらゆる方面に最大限に発揮させ,膨大な編著を残した。まず儒学では青年期には朱子・陽明兼学であったが,京都遊学を経て朱子学いちずに進む方針を定め,しかもなおその観念性に疑問をいだき続け,晩年に《大疑録》を著し古学派的傾向を示した。また藩命で《黒田家譜》《筑前国続風土記》などを編述した。…

※「《大疑録》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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