世界大百科事典(旧版)内の《契文挙例》の言及
【甲骨学】より
…編者の劉鶚はその序文のなかで,甲骨文中にあらわれる祖先名は,殷の人であると推定している。翌04年には,古典・金文研究の大家であった孫詒譲が,《鉄雲蔵亀》の資料をもとにして,《契文挙例》を出版し,解読方法を開拓し,さらに日本の林泰輔によって,甲骨文が殷王室の卜人の書いた記録であることが説かれた。これらの意見をもとに,羅振玉と王国維によって,文字の解読と,甲骨文を使用した歴史研究の基礎がつくられた。…
【孫詒譲】より
…また戴望らと親しく交わって,経書をはじめ史書,金石文,のちには甲骨文まで研究した。彼は訓詁による考証を得意とし,《周礼正義》《墨子間詁》は不朽の名著であり,《契文挙例》は甲骨文に関する最初の組織的な研究書である。【坂出 祥伸】。…
※「《契文挙例》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」