《小学紺珠》(読み)しょうがくかんしゅ

世界大百科事典(旧版)内の《小学紺珠》の言及

【困学紀聞】より

…その博学は宋代随一とうたわれ,清朝の学者から崇敬を受け,この書の注を書く者があいついだが,翁元圻(おうげんき)が《翁注困学紀聞》を著し,それらを集大成した。王応麟は,ほかに歴史家の珍重する《玉海》204巻,上に数のついた(五岳,三皇など)語の定義集《小学紺珠(かんしゆ)》10巻など,膨大な著述を残している。【三浦 国雄】。…

【名数】より

…古くは事数ともいった。これら名数は時代や地域によって数え方が異なるので,初学者の遺忘に備え,読書の理解を助けるために編纂されたのが,宋の王応麟の《小学紺珠》10巻で,名数を天道,律歴,地理,人倫,性理,人事,芸文,歴代,聖賢,名臣,氏族,職官,制度,器用,儆戒,動植の16類に分類配列し,典故をあげて諸説を列挙した。たとえば,三皇には,(1)太昊伏羲氏・炎帝神農氏・黄帝有熊氏(《尚書》孔安国序,皇甫謐《帝王世紀》),(2)伏犠・女媧・神農(鄭康成),(3)伏羲・神農・祝融(《白虎通》),(4)燧人・伏羲・神農(宋均,譙周),(5)天皇・地皇・人皇(《皇王大紀》),(6)天皇・地皇・泰皇(《史記》),五穀には,(1)麻・黍・稷・麦・豆(《周礼(しゆらい)》疾医),(2)春麦・夏菽・季夏稷・秋麻・冬黍(《月令》),(3)稲・稷・麦・豆・麻(《楚辞》),(4)黍・稷・菽・麦・稲(《周礼》夏官)等の諸説があげられている。…

※「《小学紺珠》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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