世界大百科事典(旧版)内の《屋上庭園》の言及
【木下杢太郎】より
…1907年,雑誌《明星》の同人となって詩作を始め,09年《スバル》創刊に参画,本格的な創作活動に従い,美的享楽者の心情を描いた小説《荒布橋(あらめばし)》,南蛮キリシタン趣味の象徴劇《南蛮寺門前》(以上1909),江戸趣味の情調劇《和泉屋染物店》(1911)などを相次いで発表,時代の耽美主義に少なからぬ影響を与えた。一方これと時を同じくして,北原白秋,長田秀雄,石井柏亭,山本鼎らとパンの会を興して耽美享楽の渦をなし,また,白秋,秀雄の3人で季刊同人誌《屋上庭園》(1909年10月~1910年2月,全2冊)を刊行,都会趣味の極致を示した。この時期の詩集に《食後の唄》(1919)がある。…
※「《屋上庭園》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」