《希望の原理》(読み)きぼうのげんり

世界大百科事典(旧版)内の《希望の原理》の言及

【ブロッホ】より

…哲学,物理学,音楽を専攻,ジンメルとウェーバーの知己を得,ルカーチやベンヤミンと親交,また表現主義に共鳴した。生命体の力の発現と〈客観的ファンタジー〉の関連に関心をもち,若くして主体の〈未意識〉と客体の〈未存在〉を統一的にとらえる哲学を自覚,その確信は宣言の書《ユートピアの精神》(1918),原論《希望の原理》(1959),実践論《世界の実験》(1975)を一貫している。人間の内発的な希望を,アリストテレスのデュナミス概念を媒介にマルクス主義歴史観に結びつけ,それを原理に現実を未完の主体と客体が同一性という究極の自己実現をめざす弁証法的運動過程として一元的にとらえる点に思想的特色がある。…

※「《希望の原理》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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