《恋愛詩集》(読み)れんあいししゅう

世界大百科事典(旧版)内の《恋愛詩集》の言及

【シャンソン】より

…とりわけ16世紀後半に入って,ギリシア・ラテンの古典詩に範を求め,豊かなフランス語の新生を理想に掲げるプレイヤード(詩派)の台頭により,詩と音楽の緊密な結合が謳われるようになる。一派の領袖ロンサールは,本来,詩が歌われるべきものであることを繰り返し説き,自らの《恋愛詩集Les amours》(1552)巻末にジャヌカンらによる作曲の実例を添え,収録の全詩がその実例のいずれかに則して歌えることを示し,分類している。また,同派のJ.A.deバイフが1570年にシャルル9世の勅許を得て音楽家クールビルJoachim Thibault de Courville(?‐1581)とともに創設した〈詩と音楽のアカデミーAcadémie de Poésie et de Musique〉では,古典詩法にならって音節の長短をそのまま長短の音符に移そうとする〈韻律音楽musique mesurée à l’antique〉の試みがなされた。…

【ロンサール】より

…すなわち中世のロンドーrondeau,バラードなどの常套的な規制の多い形式を排してピンダロス,ホラティウスに範をとった簡明な詩型によって人生,自然,神話,歴史を多様かつ自由に歌う。また《恋愛詩集Les amours》(1552)では,ペトラルカ風の十四行詩(ソネ)によって実在の女性カッサンドルへの感情を表現する。《続恋愛詩集》(1555‐56)ではマリーという女性への愛を平明素朴に歌う。…

※「《恋愛詩集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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