《支那学》(読み)しながく

世界大百科事典(旧版)内の《支那学》の言及

【小島祐馬】より

…清朝考証学をふまえつつ社会科学的方法を用いて,漢学的道学臭を一掃した多くの先駆的論文を発表。青木正児,本田成之と1920年雑誌《支那学》を発刊したことは,日本の中国研究史上画期的事件であった。《古代支那研究》(1943),《中国の革命思想》(1950),《中国の社会思想》(1967)などのほか,中江兆民に関する研究もある。…

【中国学】より

…つまり中国の歴史,宗教,哲学,学術,言語,文学,美術,民族などの研究や,政治,経済,法制,社会などの歴史的研究が中国学であって,中国の地質,気象,動物,植物,鉱物などの研究や,政治,経済,法制,社会などの現状の記述や調査は中国学の範囲に入らない。中国学という呼称は,従来は支那学とよばれてきて,今もその名称が使われることもあり,元来は西洋とくにフランスで18世紀に起こったシノロジーsinologieの訳語であった。この学風の実質は,中国本土においても存在し,これを国学あるいは漢学と称したが,20世紀に入って日本の京都で栄えた中国に関する学派が,狩野直喜(かのなおき),内藤湖南を中心に哲学,文学,史学の研究者,学生を網羅した支那学会という学会をつくり,その分派として雑誌《支那学》を編集発行する同人の集りを支那学社と称したのは,西洋のシノロジーを意識してのことであった。…

※「《支那学》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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