《毛詩》(読み)もうし

世界大百科事典(旧版)内の《毛詩》の言及

【詩】より

…《詩経》の大きな部分を占める〈風(ふう)〉とは,周王朝治下の諸国の民謡であり,さらに,〈雅(が)〉や〈頌(しよう)〉とよばれる部分も,それぞれ前者は周王室に関連した楽歌,後者は王朝の祭祀の楽歌である。また,《詩経》の最古の注釈である《毛詩》の序にも,詩と歌謡や舞踏との関連が言及されている。《詩経》は後世の中国の詩がもつ性格を,発生の段階においてすでに示している。…

【詩経】より

…使用語彙は,《論語》など春秋時代末期以後の文献とかなり異なり,さらに詩篇の成立事情が不明であるため,解釈に未確定部分を多くのこす。儒家の経典として,注釈に,漢代,朝廷に斉・魯・韓の三学派,民間に毛氏学派があったが,完全に伝わっているのは,毛氏の解釈(いわゆる《毛詩》)に後漢の鄭玄(じようげん)の補注を加えた《毛伝鄭箋》だけである。唐までは,孔穎達(くようだつ)《毛詩正義》を含め,このテキストが使用されたが,宋の朱熹(子)は,各篇の成立事情に関する旧説をしりぞけ,詩そのものの内容に即して理解しようとして《詩集伝》を著した。…

※「《毛詩》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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