《狂言小歌集》(読み)きょうげんこうたしゅう

世界大百科事典(旧版)内の《狂言小歌集》の言及

【小歌(小唄)】より

…中世初期の小歌は,おもに傀儡女(くぐつめ),遊女,白拍子(しらびようし)などの女性遊芸者群によって広められたが,また当時の公家や禅僧の日記類によれば,宮廷,貴紳の間に出入りした平家語りの座頭や連歌師,猿楽者,田楽法師,放下師などの専門芸能者によって〈舞〉と結合して謡われた小歌が,やがて宴席に列する女中衆の口唱にものぼったことがうかがわれる。 小歌を集成したものとして,1518年(永正15)成立の《閑吟集》や,それ以後,安土桃山期(1573‐1600)にかけて編集された《宗安小歌集》《隆達節唱歌》などがあるが,他に《狂言小歌集》や断片的に諸書に散見する小歌資料も多く,これらは戦国時代の風流(ふりゆう)踊(小歌踊)歌を包含して,近世初期の女歌舞妓踊歌や三味線組歌に組織せられ,その余響はさらに箏歌(ことうた),御船歌(おふなうた),流行歌(はやりうた),民謡類にまで及んだ。狂言小歌【浅野 建二】
[近世小歌]
 室町末期から近世初期にかけてもてはやされた隆達節は約500首が現存しており,その歌には七五七五の4句からなる今様調が多いが,七七七五という近世調も散見される。…

※「《狂言小歌集》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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