《異部宗輪論》(読み)いぶしゅうりんろん

世界大百科事典(旧版)内の《異部宗輪論》の言及

【上座部】より

…この十事を認める進歩派は,多人数であったので大衆部と呼ばれ,この除外例を認めない厳格派は少人数で長老上座が多かったので上座部と名づけられたという。一方,北伝の《異部宗輪論》によると,その原因は五事問題であったという。五事とは,修行者の達する究極の境地である〈阿羅漢(アルハットarhat)〉の内容を低くみなす五つの見解のことである。…

【説一切有部】より

…サンスクリットでサルバースティバーディンSarvāstivādinといい,有部と略称される。分派史《異部宗輪論》によれば,成立は前2世紀の前半である。その後しばらくして迦多衍尼子(かたえんにし)が現れ《発智論(ほつちろん)》を著し,有部の体系を大成したという。…

※「《異部宗輪論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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