《統治過程論》(読み)とうちかていろん

世界大百科事典(旧版)内の《統治過程論》の言及

【政治過程】より

…他方,20世紀を迎えて大衆化と組織化が進行するに従い,〈集団の噴出〉現象がはじまり,政治の世界は,個人を単位とした19世紀的な諸制度も,また階級対立しか視野に入れないマルクス主義的な構造論も処理しきれない,多元的な利益集団間の相互交渉の過程として把握するのが実態に即しているという考えが強まった。 このようにして,A.F.ベントリーの《統治の過程》(1908)にはじまり,トルーマンDavid B.Truman《統治過程論》(1951)にいたる政治過程論に立つ多くの著作が生み出された。その多くは,トルーマンに典型的に見られるように,こういう利益集団の相互交渉がやがては均衡に達して,新たな多元的集団の民主主義が生まれるというアメリカ的体制の擁護論を内包していたために,支配階級論に立つマルクス主義政治学との間に激しい論争がしばしば行われた。…

※「《統治過程論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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