世界大百科事典(旧版)内の《総合哲学体系》の言及
【スペンサー】より
…晩年は栄光に包まれただけでなく,その思想はアメリカにW.サムナーのような有力な後継者を見いだして,1920年代アメリカの社会学,社会思想の中枢をなした。 彼の主著は膨大な《総合哲学体系A System of Synthetic Philosophy》(1862‐96)で,全10巻の構成は,第1巻《第一原理》(1862),第2~3巻《生物学原理》(1864‐67),第4~5巻《心理学原理》(1870‐72),第6~8巻《社会学原理》(1876‐96),第9~10巻《倫理学原理》(1879‐93)となっている。その哲学観は,実証的科学の提供する知識以外のところに何か哲学固有の知識の領域があるということはなく,諸科学の分化した知識を包括し統合することが哲学であるという,科学中心主義の哲学である。…
※「《総合哲学体系》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」