世界大百科事典(旧版)内の《自由な土地と自由な貨幣とによる自然的経済制度》の言及
【ゲゼル】より
…ブエノス・アイレスで商人として成功したが,1880年代のアルゼンチンにおける激しいインフレーションをみて,貨幣の価値の安定を求めて貨幣制度の改革を唱えた。その代表作は《自由な土地と自由な貨幣とによる自然的経済制度》(1916)であるが,金・銀などに依存しない国家貨幣の創造を通じて経済の安定化を指向する考え方は世界中に多くの信奉者をもち,予言者的な存在となっていった。貨幣の純粋理論や景気循環のメカニズムについても先駆的な業績を残したが,理論的な完成度という点からアカデミックな世界では無視された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」