《複製技術の時代における芸術作品》(読み)ふくせいぎじゅつのじだいにおけるげいじゅつさくひん

世界大百科事典(旧版)内の《複製技術の時代における芸術作品》の言及

【映画】より


【映画ということばをめぐって】
 映画の前身である〈回転のぞき絵〉の一つ,ゾーエトロープがイギリスで1830年代に発明され,60年代に科学玩具として欧米で売り出されたときの宣伝文句が〈Spin the drum to see the picture move(円筒を回転させると絵が動いて見えます)〉であった。ここから〈動く絵〉を意味する〈ムービング・ピクチャーmoving picture〉,あるいは〈モーション・ピクチャーmotion picture〉という呼称が生まれ,やがて映画を意味することばになったといわれる。…

【ベンヤミン】より

…しかしここからは,われわれのために新しい視野を開く前人未踏の試みが,亡命期のエッセー群となって結晶してきている。現代の都市論への示唆に満ちた《パリ――19世紀の首都》(執筆1935)と《ボードレールにおける第二帝政期のパリ》(執筆1938),現代芸術の歴史的・社会的考察のための清新な道標となった《複製技術の時代における芸術作品》(1936),そして彼の方法論を簡潔にまとめた絶筆《歴史の概念について》(別名《歴史哲学テーゼ》,執筆1940)など。これらの労作は近代史批判という主題においてM.ホルクハイマーやT.W.アドルノらのフランクフルト社会研究所メンバーの営為と共通するところをもっており,彼は1933年以降,同研究所と協力関係を保って,その紀要に寄稿していた。…

※「《複製技術の時代における芸術作品》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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