《誰がために鐘は鳴る》(小説)(読み)たがためにかねはなる

世界大百科事典(旧版)内の《誰がために鐘は鳴る》(小説)の言及

【ヘミングウェー】より

… その後の彼は,一種の時代の偶像として,アフリカでの猛獣狩り,スペイン内乱での救援活動,第2次大戦への参戦,再訪したアフリカでの飛行機事故,キューバ沖での海釣りなど,そのタフな活躍ぶりが逐一報道されるほどの名声を得たが,作家としての幅の狭さや歴史的・社会的意識の欠如に対する批判,ことに往年の自己抑制力を失って短所ばかりの目だつ《持つと持たぬと》(1937)や《川を渡って木立の中へ》(1950)の不評に苦しんだ。その間,短編集《勝者には何もやるな》(1933)での成果,スペイン内乱を描く《誰(た)がために鐘は鳴る》(1940)の商業的成功,そして闘牛と猛獣狩りを扱うノンフィクション《午後の死》(1932)と《アフリカの緑の丘》(1935)の執筆などが特記される。のち,老いた漁師と大魚の神話的な死闘を語る《老人と海》(1952)で再び腕のさえを示した彼は,1954年ノーベル賞を受賞したが,61年猟銃で自殺をとげた。…

※「《誰がために鐘は鳴る》(小説)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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