《谷中村滅亡史》(読み)やなかむらめつぼうし

世界大百科事典(旧版)内の《谷中村滅亡史》の言及

【足尾鉱毒事件】より

…そして日露戦争下世論の鉱毒問題離れが進むなかで,上流と下流の被害農民を分断し,甘言と強権をもって下流の谷中村民を遠くは北海道のサロマベツ原野などに移住させた。07年かつて陸奥の秘書で前年まで古河鉱業の副社長だった内務大臣原敬は,遊水池化に抵抗する16戸の残留民に土地収用法を適用し,強制破壊を行った(同年8月刊の荒畑寒村《谷中村滅亡史》は即日発禁とされた)。田中正造と残留民はなおも仮小屋をつくって住み続け,土地の不当廉価買収訴訟を起こし(1919年控訴審で一応勝訴)谷中村復活を目ざした。…

【荒畑寒村】より

…05年,社会主義宣伝のために東北伝道行商を行う。07年,政府の谷中村強制収用に憤慨して《谷中村滅亡史》を出版(即日発禁となるも,後世に残る名著となった)。08年,赤旗事件で検挙され,獄中で外国語を独学する。…

※「《谷中村滅亡史》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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