《顧みれば》(読み)かえりみれば

世界大百科事典(旧版)内の《顧みれば》の言及

【ベラミー】より

…法律を学んだがジャーナリズムに入り,一方ロマンティックな小説を書く。産業が国有化され国民の豊かな生活を保障するユートピア小説《顧みれば》(1888)は,社会主義よりもナショナリズムを強調したためアメリカ人の共感を得,各地にその理想を目ざすナショナリスト・クラブの誕生をみ,日本にも明治年間に紹介された。続編《平等》(1897)は前作に対する疑問に答えたものである。…

【ユートピア】より

…最も楽観的なものは,世紀の後半に続出し,技術と社会機構の発展によって現在の延長上に構想され,貧困,過重労働,凶作,不況から免れた豊かな社会が近い未来に描かれた。E.ベラミー《顧みれば》(1888),T.ヘルツカ《自由の地》(1890)は,ことにアメリカで熱狂をもってむかえられた。 第2は,ロマン主義の影響のもとに成立したものであり,第1とは逆に高度な技術文明を嫌悪し,前産業化社会を背景として調和と協働,自然への回帰と人間性の回復を基調とする理想社会をもとめた。…

※「《顧みれば》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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