コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

「ユダの福音書」 ゆだのふくいんしょ

1件 の用語解説(「ユダの福音書」の意味・用語解説を検索)

知恵蔵2015の解説

「ユダの福音書」

2006年4月、米国の科学教育団体ナショナル・ジオグラフィック協会(本部ワシントン)は、1970年代にエジプト中部の砂漠地帯で発見されたパピルス紙の束が、専門家による修復・鑑定の結果、初期キリスト教の文書「ユダの福音書」の約1700年前の写本であることが確認された、と発表した。この福音書は、紀元180年頃の異端を批判する文献のなかにも登場しており、その存在は古くから知られていたが、実物の内容が確認されたのは、今回が初めてである。その写本によると、イエス・キリストの弟子の1人であるイスカリオテのユダは、イエスの命令に従い、イエスを処刑されるように引き渡したとされている。これまで『新約聖書』では、ユダはイエスを引き渡した「裏切り者」として描かれてきた。従って、この福音書の内容は、キリスト教が正統としてきた教えとは正反対のものとなる。そのため、福音書の内容や解釈について、キリスト教会内で大きな議論が沸き起こっている。いずれにせよ、この福音書は初期キリスト教を知る上で重要な資料になるだろう。

(岩井洋 関西国際大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

「ユダの福音書」の関連キーワード科学教育教育科学クーンサイエンスAAAS板倉聖宣大槻健中山茂平田寛(1)真船和夫

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone