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「東アジア共同体」構想 ひがしあじあきょうどうたいこうそう East Asian Community

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知恵蔵2015の解説

「東アジア共同体」構想

東南アジア諸国連合(ASEAN)の10カ国と日本、中国、韓国の3カ国を中核に、貿易・投資・金融から政治・安全保障まで幅広い分野での地域統合を視野に入れた地域共同体構想。1990年代後期のアジア通貨危機の教訓やその後の欧州連合(EU)の拡大、北米自由貿易協定(NAFTA)など地域主義への対抗が背景にある。韓国の金大中(キム・デジュン)元大統領や小泉元首相が2001年に提唱。05年12月、マレーシアで初の東アジアサミット開かれた。この首脳会議にはASEAN+3(日中韓)のほか、中国を牽制したい日本などの働きかけで「民主主義の価値観を共有する国」としてインドオーストラリアニュージーランドが参加。だが、中国は共同体建設をASEAN+3中心に進めるべきだと主張するなど、日中の思惑がかみ合わなかった。結局、このサミットではASEAN+3を「共同体達成の主要な手段」とし、東アジアサミットを「共同体形成で重要な役割を果たす」と規定することで調整が図られた。第3回サミットは07年11月にシンガポールで開かれ、初めて温暖化対策問題も議題になった。多様なアジアの共同体形成には、こうした共通の課題に取り組みつつ息の長い対話を重ねて論議を深める必要がある。

(片山裕 神戸大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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