いとどし

精選版 日本国語大辞典 「いとどし」の意味・読み・例文・類語

いとど‐

〘形シク〙 (副詞「いとど」の形容詞化)
① ますますはなはだしい。
大和(947‐957頃)六五「たますだれうちとかくるはいととしくかげを見せじとおもふなりけり」
金色夜叉(1897‐98)〈尾崎紅葉〉後「いとどしく貫一が事の忍ばるるに就けて」
② そうでなくてもひどい。
伊勢物語(10C前)七「いとどしく過ぎゆく方の恋しきにうらやましくもかへる波かな」

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デジタル大辞泉 「いとどし」の意味・読み・例文・類語

いとど・し

[形シク]《副詞「いとど」の形容詞化》さらにはなはだしい。いよいよ著しい。
「―・しく虫のしげき浅茅生に露置き添ふる雲の上人」〈桐壺

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